イタリア観光旅行(ローマ[IV])

B線上の・・・



ローマ市内は広い。自転車で回ってやろうかとも思い、事前に調べてみた。が、結局やめてしまった。
もともと「七つの丘」のローマ、坂が多い街であることはまちがいない。ラテン民族の運転が荒っぽいことは知っている。石畳の道は自転車向きではない。東京タワーがない。レンタサイクルを盗まれるとやっかいだ。等々。

でも、ひとりならば迷わず借りて乗っていただろう。坂も東京首都圏に較べればたいしたことがなかった。万が一、連れに怪我されると困るのでやめた。

結局、初日にわかったことは、このままでは基本的なところも回りきれないということだ。で、2日目の午前中は、効率重視でツアーバスに乗ることにした。ローマ市西北部を中心に回ってくれる外国人用のミニツアーだ。

前日に予約の電話をする。国籍をきかれる。
Japaneseと答えるが、何でそんなこときかれるのはわからなかった。
朝9時に、ホテル近くの集合場所へ。60席程度の大型バスがほとんど満席だ。ガイドはどうせ英語だろうと思っていた。が、席についてしばらくすると日本人らしき女性が乗り込み、一直線にわたしたちの席にやってくるじゃないか。

うれしい誤算。日本語のガイド付きだった。しかも、そのバスには日本人はわたしたち二人だけ。観光都市ローマでは、ガイドの資格を取るのが難しく、ガイド料金もばかにならないという話は耳にしたことがある。申し訳ないことに、期せずして専属のガイドが雇えたということだ。最初は高いと思っていた半日コースひとり46ユーロ(約8000円)がけっこう納得感がある金額になってきた。

出発。バス中では3ヵ国語でのガイドがあった。英語、スペイン語、日本語という、なぜかわたしの理解できる3ヵ国語だ。同じことを順番に話されるのは変な感じだ。最初は「そうかそうか、こんな言い回しをするのか」と興味津々だったが、そのうち飽きてきた。もうわかったよ、同じことを何度もしつこいな(ごめんなさいガイドさん)、と。

バスを降りて、各国語に分かれて徒歩での観光になる。日本語ガイドは二人で独占だ。歩きながら、初日に疑問に思ったこともきけてよかった。いろいろ下世話なことをきいて申し訳なかった。ガイド中にふらふらと離れて、写真を撮りにいったりして申し訳なかった。(今日はあやまってばかりだなあ)



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午前中のツアーを終える。午後は街の南部の遺跡を見に行くことにしている。まずはコロッセオからだ。昼食を忘れていた。お腹がすいた。どこで食事しようかと思案中、コロッセオ出口の屋台の横を通る。声をかけられる。「ヘイ!ナカタ?ナカムラ?」
そう声をかけられたんじゃしかたない。昼食はハイネケンとピザの立ち食いですませてしまった。おっちゃん商売うまいね。



コロッセオの後は隣接するフォロ・ロマーノの遺跡を。鮮やかに全車両がペイントされた地下鉄B線に乗って、歩きつかれたという連れをホテルに置き、夕食までの間を一人でお散歩。途中で見かけたインターネット・カフェへ。留守中のメールチェックと今後の旅行先の情報収集だ。

日本では、インターネットカフェマンガ喫茶だが、イタリアではまったく異なる展開をしてきたようだ。コピーやFAX、国際電話サービスの店がインターネットポイントとして発展してきたらしい。
でも、だいじょうぶだよ。どこでも日本語のWEBページを見ることはできた。でもフォントが入っているわけではないので、日本語は書けなかった。日本語が書けるところもあるそうだが、未確認だ。



金額は1時間5ユーロ前後。安いところはPCが並んでいるだけ。高いところはブースに仕切られていたりする。もちろん飲み物なんてつかない。これもちょっと高い。ただし、利用されているのはメールやWEBページがメインではなさそうだ。PCにはヘッドフォーンが付いていて、SKYPE:スカイプが使えるようになっている。

イタリア滞在中、何度かインターネットカフェに行ったが、ユーザーのほとんどは留学生風の若者でもっぱらSKYPEを使っている。なるほど、故郷への連絡には、これは安価でいい手段だ。そういえば、「学割1.5ユーロ」という張り紙もあったっけ…。

さて、夕食。今日はどこでカルボナーラを食べようかなあ…。