その蕎麦はアイラ系か?それともハイランドモルトか?

蕎麦『重吉』 蕎麦



蕎麦三昧の二日間だった。たくさん食べた。満足した。もうしばらくは、そうだね、12時間くらいは蕎麦はいらない。

初日は、最強の立ち蕎麦から

  • 初台『加賀』

    揚げたての厚さ5センチくらいのかき揚げ。蕎麦の上に乗せて汁をかけるとジュッと音がするんだよ…と興奮気味。揚げ玉というか天婦羅の衣好きにはこたえられない。
    山盛りのワカメも入れて、たまらず汁ともども完食。その後、喉が渇いてまいった。蕎麦と汁にもう少し気をくばってくれれば10点満点をあげよう。
  • 北砂『夢想庵』

    出汁巻きたまご400円など値段設定がすばらしい。蕎麦の味も「うまい」の基準をはるかに超えて合格。どちらもニ八のせいろと田舎を半々大盛りでお願いしたが、なかなかすごい量だった。
    この場所に、雛にはまれな、というと怒られるか…。いい店だ。いろんな場所にいい店があるのは楽しい。この場所で流行っていってほしい。
  • 神田『眠庵』

    いつものやつで日本酒を軽くやってから蕎麦を2種盛りで。クオリティは高め安定。やはりここの蕎麦はうまい。
    やはり十割が好きだ。

二日目はいきなり遠距離から

  • 綾瀬『重吉』

    いやいやいや。噂には聞いていたが、すばらしい粗挽き田舎蕎麦だ。香り味ともに好みにぴったり。でも、これは掟破りかもしれない。わたしの理想とする粗挽き蕎麦だが、すき好きなんだろう。「蕎麦は軽く手繰るものだ」と思っている人には受け入れてもらえないのではないだろうか?
    また来たいと思う店は多いが、食べている途中に「また来たい」と思わせる店は少ない。他のメニューも食べてみたい。今度は夜来て、ゆっくり飲んでやる!
    「今日」の蕎麦なのか?「熟成」物なのか?聞き忘れた。ようするに「その手の風味」なのだ。
  • 尾久『ひろと家』

    噂に聞いていた変な店。気になっていた。が、めったに行く場所ではないので、この機にハシゴ蕎麦の中に押し込んだ。
    たたずまいもメニューも完全なふつ〜うの居酒屋だ。が、しっかりした蕎麦を打っている。値段がすげえ。「すげえ」としか言いようがない。
    挽きぐるみ、粗挽き、生粉打ち、各800円というメニューもあったが、『重吉』でガツンとやられてしまったので、今日はもう「その手」はやめとこう…と思い、ランチの鴨汁つけそばを。それがなんと790円。つけ汁も蕎麦も文句は言わせないできだ。量もだ。
    飲み物は、ア△ヒ△ー△ー△ラ△が390円だと!これならス△パ△ド△イでも文句は言わない言わせない。
    別にス△パ△ド△イを目の敵にしているわけではない。あんな発泡酒なみのビールのうまみがないものが、他のまっとうなかたぎのビールと同じ値段で売られていることに疑問を感じているだけなのだ。だから発泡酒なみの390円ならば、だいじょうぶだよ。まったく問題ない。
    この店もいつか飲みにこよう。3千円もあれば、へべれけでお腹いっぱいになれそうだ。
  • 石神井公園『菊谷』

    お約束通りの変わらぬおいしさ。蕎麦だらけの昨日と今日。さすがに二枚の「利き蕎麦」は遠慮して、控え目に十割を。
    オ〜いつになく今日は細切りだ。香りも上々、かみ締めるといい甘みが。昼の粗挽きと好一対の、これが正統派の「蕎麦切り」なんだろうなあ。二日間の締めには最適だ。
    『重吉』がアイラ系ならば、『菊谷』はハイランドモルトだ。(なんのこっちゃ?)
    しかし、ニューウェーブの旗手の一人である『菊谷』をして正統派あつかいせざるをえない『重吉』の粗挽きは別の意味ですごい。

楽しい休日だった。でも、疲れた。さ、缶ビール持って風呂入って、お気に入りのボトルの封切りをして、のんびり本でも読もう。

えッ?一日目が渋谷区〜江東区千代田区、二日目が足立区〜北区〜練馬区、どんなつながりなのかって?それは明日にでも。