予期せぬ展開 Never on Sunday.

Hosanm2007-06-04



昨日は、天気の良い日曜日にもかかわらず、出社してしまうという運の悪さだった。

今日はといえば日曜日の翌日。本来ならば「不幸な月曜日」のはずが、午前中に所用あり。休暇を取る。月曜日は休み!というだけで「良い日」のはずなのだが、午前中の所用がちょっと重い。○○のために△△を××しなければならないという案件だ。

でもだいじょうぶだよ。午前中の××はスムーズに進展。やっぱりグジグジ言ったりグズグズしないで、やるべきことはやってしまうことだ。やれば終わる。

今日は運が良いかも…。

気の進まない用事のため、とぼとぼと駅に向かっていた。いかにも危なそうな風体のあんちゃんが前を歩いている。しかもでかい。ときどき肩のあたりから煙が出てくる。おいおい、この人通りで歩きタバコかよ。
突然タバコが道路に投げ捨てられる。危なそうなあんちゃんが前を歩いていた学生の集団に声をかける。大きくよく通る声が周囲に響きわたる。投げ捨てられたタバコを指差して、「そこの坊や。落し物だよ」。

歩きタバコをしていたのは前を歩く学生たちのひとりだったらしい。振り向く学生たち。一瞬、緊張した雰囲気が。が、あんちゃんをちらりと見た当の学生は、おとなしくタバコを拾い、目の前にあるコンビニ備え付けの灰皿に捨てる。
周囲から、目に見えない安堵のため息と拍手が湧く。予期せぬ展開で、なんか得した気分だ。今日は良い日かも。

新学期になると、こんな世間知らずの学生が増えるんだよ。
でも、「危なそうなあんちゃん」やるじゃない。人を風体で単純に判断してはいけないね。そういえば、蛍光色の金髪に大仏のようなパンチ、蝶野のようなサングラス、下唇にピアスという三重苦のにいちゃんが、カーネーションを一本持って歩いていたこともあったっけ…。母の日だった。見かけによらず良い人なんだろうなア。そんな光景を見ると、なんか得した気分になれる。

いったん家に戻り、暑苦しいスーツを脱ぎ、ポタリングに出かける。
今日は深大寺付近をぶらぶら。緑が深くなった。空気がうまい。携帯にメールが入る。「重い案件」は、その後、予期せぬ展開でうまく進んでいるようだ。運の良い日だ。

せっかくの平日の休みだ。もはや、日曜はダメよの『黒森庵』へと、永福町に向かう。突然の休業も終わり、通常の営業に戻っている。ひさしぶりだ。「菊姫」ちゃんにもまた会えた。この幸運はいつまで続くんだろう。お、今日の蕎麦は、いつものとまったく違う。深い緑色だ。これもうまい。こういう展開になったんだ…。今度は両方並べて食べ較べてみたい。

暖簾を下げた後も居残ってしばし歓談。休業の経緯なども。なるほど。産地、臼、挽き方、…。蕎麦打ちって奥が深いんだねエ。おもしろい。だから蕎麦打ちは止められないのだろう。だから蕎麦屋通いは止められない。興味深い話もたくさんうかがった。今日は良い日だ。

神田川を通って帰宅。すでに西日がまぶしい時間だ。水面がキラキラ踊っている。すれ違う人の輪郭も光で縁取られている。向かい風も苦にならない。ペダルも身体も軽い。ちょっと遠回りして帰る。