フィクションの中の曲ふたつのLOST(1)『LOST KENJI TAPES』

ぐ〜たらら、す〜だらら



フィクションの中の曲を聴きたくなったことはないかい?

いままで切れ切れに読んでいた、漫画『20世紀少年』全22巻を友人から借り、一気読みをした。もうこれで終っちゃうのかと心配していたが、だいじょうぶだよ、まだ続いている。

物語終盤でキーとなる、ケンヂの弾き語りの歌がある。こんな曲だ。

日が暮れてどこからか カレーの匂いがしてる
どれだけ歩いたら 家にたどりつけるかな
僕のお気に入りの 肉屋のコロッケは
いつも通りの味で 待っててくれるかな
地球の上に夜が来る
僕は今 家路を急ぐ
・・・・・

『ボブ・レノン』 written by.Kenji Endo

『20世紀少年』のファンならば、まちがいなく聴きたくなるんじゃないか?

マニアならば、とっくに知っていることなのだろうが、それがCDになっていた。

2000年12月31日「血の大みそか」の直前に録音されていた幻のテープで、ジャケットには『LOST KENJI TAPES』と書かれている。第11巻の初回限定版に付いていたそうだ。ヤフオクなどにはときどき出品されているようだ。

ボブ・ディランにあこがれていた、作者 浦沢直樹氏の弾き語りで、ちっともうまくないが、深い思い入れが伝わってきて、とても感動的だ。何度も、繰り返し聴いてしまった。

こんなふうに「フィクションの中に出てくる曲を聴きたい!」と思ったことはないかい?この曲もそうだったが、実は他にもある。ケンヂの歌は幸い聴くことができたが、夢見るだけで聴けない曲もあるのだ…。