イタリア観光旅行(物価)

Hosanm2007-12-12



イタリアには特筆できるような産業がない。観光立国だということは知っている。最初にローマで街の両替屋の看板を見てあきれてしまった。ここでは、直接ユーロに両替できない通貨はないのだ。

イスラエルやシリア等々ご近所の通貨はもちろん、ほとんどのアジア諸国の通貨が両替できる。バングラディッシュとかミャンマーなどの超マイナーな(スマソ)通貨もだよ!
観光で食べるってこういうことなんだなあ。と。感心した。

イタリア到着時からずっと思っていた。「物価が高い」と。
北は高い、南は安い(スイスが特別に高いのは例外として)というのがわたしの中での常識だった。もちろん贅沢品だとかブランド品の話じゃない。食事とか移動とかの日常の話だ。

ところがイタリアでは、食事を含めたすべての物価が日本並み、と言いたいところだが、実際は日本以上だった。イタリア人はどうやって日々暮らしているのだろうか?しかも、ディスカウントショップとか昼定食とかの逃げ道もなさそうだ。
観光客が行くエリアが特別に高いのかと思い、市場などのぞいてみたが、やはり高い。

分かりやすい例でいうと、スパゲッティでもポモドーロやミートソースのようなベーシックなものが「1,000円」、カルボナーラが「1,600円」。大衆レストランのピッツェリアでの値段だ。中級クラスのトラットリアで、カルボナーラ「3,000円」といわれると、ちょっと引かないか(またカルボナーラかよ)? もちろんコーヒーなどの飲み物はつかない。水を頼むと200〜500円だ。
そうそう、ガソリンは220〜250円/リットルと軽く200円越え。

かって立ち寄ったときのイタリアとは大違いだ・・・・・。そういえば、ユーロになってからはじめてのヨーロッパだ。ひょっとして、ユーロ圏はすべて同じ価格感覚になってしまったのだろうか?で、物価が高くなった分、人々の収入も上がったのだろうか・・・・・。きっと物価ほど上がっていないだろう。この物価だったら、日本人以上の給与が必要だ。

観光して歩くと、さらに物価高に直面する。どこに入っても何ユーロ、何ユーロだ。あそこの美術館、あっちの遺跡、そこの宮殿、こっちの教会、あの教会、その教会、この教会と見て歩くと、あっという間に10,000円ほど払わされている。特に教会がすさまじい。

「え、これだけ見るのにこの値段…なの…」
「中庭見るにはあと700円必要なの…」
でどの教会の出口もまるで土産物屋のようだ。この教会に関係ないのも売ってるじゃないか?この絵、ここになかったよね?…、何でもありだ。しかもどこもけっこうな人だかり。「教会というビジネスモデル」は成功しているみたいだ。
でも、だいじょうぶだよ。探したけど「免罪符」だけは売っていなかった。プライスレスらしい。

街ぐるみ、国ぐるみ観光地であるということは、こういうことなんだろうと思わせる8日間だった。最初に「スイスが高いのは例外として」と書いたが、スイスって昔から、「鳩時計と平和」だけが売り物の、国ぐるみの観光地だったのだ。