うっかり手を出すと火傷するぞ

Hosanm2007-10-01



10月といえば、いよいよ「開幕」する。残念ながら一部に遅延行為が見られるようだが、だいじょうぶだよ、これは例年のこと。全員のスタンスが同じなわけないのでしかたがないことだ。昨年度は風評被害によって不遇なままシーズンを終えてしまったが、今年こそは最後まで盛り上がってほしい。

「開幕」といっても、↓ こんな話 ↓ じゃない。

  • 車なんてもう買う気がないので「東京モーターショー」にはまったく興味ない
  • 残念ながら「国際福祉機器展」も範疇ではない
  • 「大阪コナモン博」に行ってたこ焼きが食べたいわけじゃない
  • 機動戦士ガンダム00」の放映を待っているわけじゃない
  • 「パリコレ」?何それ?
  • 日本シリーズ」??、あ〜ア、野球の話ね

じゃあ、何のことかって?「牡蠣」の季節が始まったということなのだ。毎年この季節を待ちわびる。3月までの短い逢瀬を楽しむ。また会えたね、と。

夏は岩牡蠣があるじゃないか、って?…、誤解のないように言っておこう。生の牡蠣が好きなわけではない。火が通りかけた「半なま」の牡蠣が好きなのだ。
おいしく半なまを食べさせてくれる数多くの牡蠣料理があるが、やはり「牡蠣フライ」にとどめをさす。洋風の衣装をまとってワイン氏と一緒に登場する姿もいい。和風あつらえでおろしポン酢を供に引き連れた姿もいける。

でも、わたしを最も興奮させるのは、全身にざっくりした厚手の衣をまとい、高温で南国風にやや黒めに化粧された、トンカツ屋由来の、あの熱あつのあの娘の姿なのだ。もちろんお供は玉葱がちのタルタルソースだ。右手に和からしを左手にレモンの小片をもって現れてほしい。
待望の彼女がやってきても、落ち着いたほうがいい。あせって半なまのあの娘にうっかり手を(この場合は口か)出すと火傷するぞ。厚手の衣の中には、情熱的な身体がジューシーな汁とともに閉じ込められている。

蕎麦はどうしたんだ、って?とりあえず蕎麦はいい。一年中ずっと会っていられる。しかし、牡蠣フライは違う。こんなに好きあっている二人(相手はどう思っているか知ってるのか?)なのに、やがて別れの時はやってくるのだ。せめてそれまでは、他のことは忘れて、いつも一緒に…。

じゃあ、両方いっしょに食べられる「牡蠣そば」はどうかって?フライでこそないがちゃんと半なまで出汁もでておいしいぞ、って? 君って、なんて大胆なやつなんだ…。二人の純情を傷つけるような、そんな不純なこと、わたしは考えたこともないぞ。