世界のアウトソーシング拠点の危険度ランキング
米国にはアウトソーシング分野の調査報告書なんてのもある。『THE BLACK BOOK OF OUTSOURCING』だ。
その2009年度版、輝け!海外アウトソーシング都市「危険度」ランキングが発表された。わが愛するコロンビア・ボゴタ市は、二位のタイ・バンコク、三位の南アフリカ・ヨハネスブルクを抑えて、栄えあるアワードに輝いた。
ボゴタ市は、
- 汚職・組織犯罪ワースト3
- ネットワークおよびインフラのセキュリティ対策・保護対策不備ワースト3
で堂々と「一位」。
- 不安定な通貨ワースト3
- 法制度の未熟さワースト3
で「二位」と部門別でも大健闘。
残念ながら、その他のジャンルでは受賞を逃がした。が、それはそうだよね。ボゴタはそんな都市ではない。
ランク外はこんな内容なのだ。
- 国際・地政学的問題の高まりワースト3
コロンビアは他国と臨戦状態ではないし、民族的な軋轢は比較的少ない。国民の95%がカトリックで、人種は"モザイク"状ではなく、完全な"るつぼ"状態なのだ。 - 対人犯罪率/市民に対する警察官の比率ワースト3
これも深く納得。警察官の数"だけ"は多いのだ。その代わり警察官の質は最悪だと思う。しかも、せこく金をせびるだけじゃない。簡単に銃器を行使する。 - 環境廃棄物&環境汚染ワースト3
確かに鉱物汚染もないし、インドの都市のように人口密度が異常に高いわけではない。スラムといってもかわいいものだ。ただ、中古車や大古車のエンジンが不完全燃焼した排気ガスがたまりやすい。高度2500メートルに位置する風の少ない盆地だからだ。 - テロ/反体制勢力の標的になる危険性ワースト3
本当はこの部門でもコロンビアは非常に危ない。でも、テロや誘拐の標的になりやすいのはその他の都市やジャノス(平原地域)なのだ。ボゴタ市のある決まったエリアから足を踏み出さなければそこそこ安全だ。 - 天候/気候による危険ワースト3
ハリケーンも津波もないし、平均気温15℃くらいのアンデス山脈中腹の常春の街だ。
こうしてあらためて考えてみると、実に危ない都市に八年間も住んでいたものだ。しかも、わたしが滞在していたのは、"メデジンカルテル"とのコカイン戦争の真っ盛りだった。
ま、何回か危ない目にあったが…だいじょうぶだよ、チャンスがあればまた行きたい、また住んでみたいと思っているのだ。
だって…あんなに刺激的な毎日で、あんなに、いまだに夢にみてしまうほど楽しい日々だったのだ。