恒例の端っこ先っぽ好きポタリング(江戸川区編)

端っこ先っぽ



都心を抜けて川を三本渡る。そこになんでもネズミが支配する国があると聞いた。ネズミーランドとやらだ。
楽しくていい国だ、いっそ移民しちゃいたいよという人もいる。反対に、実は重苦しい管理国家だという人もいる。

確かに一見娯楽に満ちているようだけど、実は一挙手一投足が官憲に監視されていて、その中からはみ出すことができなくて堅苦しい国とのこと。国民にまがい物の自由しか与えられていないことを隠すために、毎日なんかのイベントをやっているのだそうだ。

どちらが本当なんだろう?ウルトラの国の住人としては興味がある。しかも、海に面した領土のはずれに「行き止まりの先端」があるということだ。先っぽ端っこ好き者心をくすぐる話だ。

江東区の行ってみたいところはほぼ全域走りつくした。こんどは荒川を越えて江戸川区に入ってみたい、とリクエストしていた。いつもの端っこ好きのポタリングメンバーでだ。

といっても、江戸川区にはそそられるようなランドマークがない。せっかく遠征するのだから漠然と走るだけではもったいない。何かのイベントがなくちゃあねとの意見だ。それならばもうちょっと足を延ばして、そのネズミの国の領土を侵害しに行こうじゃないか、と。もちろん最終ゴールは、その、先っぽだ。



地図のクリックでGoogleマップを表示


集合点はいつもの築地本願寺境内。10月吉日晴天、9時30分、三々五々と集合。荒川を越える。河口に向かう直線道路が快適だ。葛西臨海公園をぐるりと回る。



遠回りして今日の昼食。もちろん蕎麦屋。一度行ってみたかったが超遠方超交通不便なこの店。石臼挽手打蕎麦『清かわ』だ。鴨くんせい、小海老から揚げ、蕎麦味噌、天婦羅そば、鴨せいろ、せいろ、田舎、お腹一杯。



ついに初千葉県に入る。ネズミの国に侵入。海側の外壁に沿って一周。ときどき、壁の向こうより原宿あたりと同じ"子供の"匂い、バニラの甘ったるい香りが誘いに来る。こっちの世界においでよ。余計なことを忘れてさ。ヒヒヒッ。刹那の快楽に溺れさせてあげるよ。身を任せちゃいなよ。気持ちよくさせてあげるよ。と。

でも今日の本当の目的地はここじゃない。その先にある「先っぽ」なのだ。立△▲止の看板も目に留まらず、堤防を走り抜ける。
さすがの管理国家ネズミーランドもここまでは手が回らないらしい。海沿いの道に入り込むと、そこはたちまち解放区。潮に洗われ年季のはいった壁と簡易舗装の世界。…なのだが、ホテルの窓から見えるエリアだけが小奇麗に整理されているのが笑える。しょせん観光地なんてこんなものだ。



ネズミの国のダークサイドをしっかりチェックできたところで築地に帰還。いったん解散。

ポタリングに反省会は付き物。このために車はやめて輪行して来た者もいる。土曜日だ。たぶん『三州屋』も空いているだろう。だいじょうぶだよ。今回も自転車は浜松町の駐輪場に置いて電車で有楽町へ。ヒカリ物と牡蠣フライ三昧だ。

で、翌日。自転車を引き取りひとりで山手線一周の予行練習をする。
Googleマップのログはここだ。二日間のログは大きすぎて一枚のGoogleマップに収まらないので、「ネズミの国侵略ポタ」と「ツールド築地」の二枚に分けた。

駒込にすばらしい路麺店『みずほ』を発見。蕎麦好きの獣の助言により日曜日の永福町『黒森庵』にも滑り込めた。二日に渡って、はじめて走る場所も多く。陣地もたくさん取った。
合計走行135キロ。