雨の日と日曜日

Hosanm2007-07-10



気持ちのいい雨だ。雨の音を聞くと風呂に入りたくなる。ぬるめの湯に首まで。浴槽のふちで首をゴリゴリさせる。両腕も浴槽のふちにもたれかけさせる。ゆっくり浸かって雨の音を聞いていたい。

軒下からしたたる音。屋根にぶつかり弾ける音。ぴたぴたと草木を打つ音。雨の降る音じたいが聞こえないかと耳を澄ませてみる。まだわたしには無理なようだ。いつか聞けるようになるだろうか…?

夜の雨もいいが、最も好きなのは休日の午後の雨だ。

晴天の日曜日。7時過ぎに目がさめる。もっとゆっくり起きればいいのに。昨夜の読みかけの本が気になり、寝ていられない。あと20〜30ページだ。チーズトーストを食べながら読み終わる。帰りにあの本を買おう。

あ、もうすぐ10時だ。リュックを背負い自転車を出してポタリングへ。今日はどこに行こうか…。ひさしぶりに河川をぐるりと廻ってみよう。このコースならば、昼頃ちょうどあの店あたりだな。

すでに30キロ近く走った。天気もよく快調だ。心地よい空腹。今日のご褒美に、いそいそと暖簾をくぐる。「手打ち蕎麦」と書かれている。この店は2ヵ月ぶりくらいか。いつものやつを頼んで、ゆっくり昼×だ。

ときおりご亭主と話をしながら、携帯でメールを見る。いろいろ入っているなあ。下界は相変わらず騒がしい。ま、いいや、いまは放っておこう。

おかわりの蕎麦湯までいただき、ごちそうさま。満足してポタリングを再開。のんびり帰途につく。途中、お気に入りの本屋に立ち寄り。目当ての本を見つける。相性がいいのだろうか?この店、狭いのに品揃えがいいんだよね。きっと、流通業者の言いなりに運ばせているのではなく、店主が自分でリクエストを出しているのだろう。

西の空に分厚い雲が出てきた。これは激しいのが来るぞ。でも、まだだいじょうぶだよ。寄り道せずに一路帰宅すれば。間に合った。帰り着くとほとんど同時に豪雨。ただいま。

一目散に走ったので汗だくだ。浴槽に湯を入れ汗を拭く。着替えと缶ビールを持って風呂へ。まだ浅い。シャワーで汗を流して、かまわず入る。プルトップをひくと同時に雷が。雨がいっそう激しくなる。

気持ちのいい雨だ。雨の音を聞くと風呂に入りたくなる。ぬるめの湯に首まで。浴槽のふちで首をゴリゴリさせる。両腕も浴槽のふちにもたれかけさせる。ゆっくり浸かって雨の音を聞いていたい。

軒下からしたたる音。屋根にぶつかり弾ける音。ぴたぴたと草木を打つ音。雨の降る音じたいが聞こえないかと耳を澄ませてみる。まだわたしには無理なようだ。いつか聞けるようになるだろうか…

きっと今日は夕焼けで…。