天使たちの… I'm Getting Sentimental Over You.

センチになって



500時間耐久レースは、とりあえず、連休とともに終った…、とはいえない。最後のダッシュが終り、そのまま「競歩」というあらたな競技に変わった、というのが正確なところだろう。
ようするに、進むスピードに多少の変化があったが、ゴールに向かっての競技はまだ続いている。

今日は所用があり出社せず。早起きして用事は午前中に済ませてしまう。ちょっと風が強いが、いい天気だ。5月はポタリングには最適な季節だったんだ。忘れていた。

11時過ぎに漕ぎ出す。と同時にお腹がすいていることに気づく。いつもならば、2時間程度ポタリングした後、「ご褒美」として蕎麦屋に入る。今日は久しぶりだし、いいよね。先に「ご褒美」してしまおう。その後で、ガッツリ走ってやるぞ。と。しっかりしたものを腹にいれたくて、宇奈根『山中』へ。

いつものカウンターに落ち着き、かき揚と蕎麦でのんびり自分の世界に入っていると、いつのまにか、後ろの座敷は、10数人のグループでいっぱい。しかも、大半は子供たちだ。どっかで幼稚園児の勉強会というか分科会があり、その納会が蕎麦屋で開かれている…??(そんなわけないよね)

蕎麦屋と幼稚園児の集団か…、なんともミスマッチで、非現実的な味わいだ。お店の人はわたしに気を使い、もうしわけなさそうにしているが、キャッキャッとした声でオレンジジュースのグラスが飛びかう状態を背中に、のんびり蕎麦を手繰っている、この状態は、これはこれで、おもしろい。少なくとも気にならない。

試験的に打ってみたという粗挽きもいただき、おとうさんおかあさんごちそうさまをして、ポタリングを再開。

ガッツリ走ってやろうという気分はすっかり消え、のんびりと、ときには停まってしまいそうなスピードで走り続ける。ぽかぽか風に乗って運ばれてくる花の香りが、のんびり気分をいっそう高めてくれる。

実は、子供は苦手なのだ。子供の集団をみると平静ではいられなくなるときがある。といっても凶暴になるわけではないのでだいじょうぶだよ。逆に、変に感傷的になってしまうのだ。

うまく言葉にできない。諦観と希望の入り混じった妙な感情。すまないという気持ちと、がんばれよという気持ちが合わさった、変な気分なのだ。

あえて思うままに書き出してみると、こんな感じか…。

おれたちが不甲斐なくて、君たちにたいした世界を残してあげられなくてすまない。もっとがんばれたかもしれないのに。
このろくでもない世界を変えられる可能性を、唯一持っているのは君たちだ。
やがて世界を明るくすることになる者がこの中にいるかもしれない。
いつか君の手助けができればいいなと思っている。
でも、いまわたしが手助けできるのは、残念ながら、このまま見守っていてあげること程度だ。ごめん。
無事に成長してほしい…。

言葉にすると、変に宗教的でいやだな。
でも、見知らぬあなたも今日の日記では気持ちよさそうな文章を書いていた。だんだん元気になってきたようだ。今日はいい日だ…。

5月の風と甘酸っぱい花の香りは人をこんな気分にする。子供たちはわたしを感傷的な気分にする。
明日からまた競歩競技が再開する。