停電しちゃってさあ…だから、『紙』を使えって
停電のため、Mくんが書きかけの文章データをなくしてしまった、という話だった。スマン!途中から話がそれて、あの国の話になってしまった。あの国のことになると冷静ではいられないのだ。もとに戻る。
普段PCを使っていると、Mくんのような事故は、それほどめずらしくはないよね。
実は・・・一でもあり全でもある誰かが、ノッテいるときのPCを落としてやろうと、人間どもには試練が必要だ、あいつらに罰を与えてやらなくは・・・と、あまねく世の中の森羅万象をチェックしているのだ。といっても、そのような不条理な存在のことは、ノッテいるときは忘れてしまいがちだ。
何でかってにセーブしてくれないのか?と思わないかい。
「ファイル」という概念じたいがめんどうくさい。
ちょっとしたメモなのに、いちいちワープロやテキストエディタを「開いて」書き込んだり、コピー&ペーストして、ファイルとして「名前を付けて保存」したりするのはめんどうくさく。ファイル名を考える(特にこれが嫌いだ)だけでもうんざりしてしまわないか?
しかも、油断していたら「フリーズ」したり「落ち」たりして、途中からやりなおし。もっとずさんに、感覚の赴くままに、データの収集/管理ができないのだろうか。
そんな、神をも畏れぬ、ずぼらで贅沢な希望をかなえてくれる、すばらしいツールがあるからだいじょうぶだよ。どこの誰かは知らないけれど、知ってる人はみんな知っている(あたり前だね)『紙』という名の、洛西一周氏という天才プログラマが、高校生のときに開発したシェアウェアだ。
だまされたと思って使ってみな。
そもそも、『紙』には、「保存させる」という概念自体がない。文字入力やコピー&ペースト後も、何もしないで閉じてしまって良いのだ。「変更されている」とか「保存するか?」等のメッセージを出すこともなく、ちゃんと自動的に保存されている。
『紙』は、他のテキスト入力ソフトのように、意識的に保存行為をする必要がないし、ソフト終了時にまとめて保存するわけではない。
変更があるたびに、かってに保存してくれるのだ。
そのため、作業途中でフリーズしたり電源が落ちても、文書が消える心配はないので、精神衛生上非常によろしい。思考をさまたげるような、よけいな事に気をつかわず、ただただ文章作成にのみ集中することができるのだ。
頻繁にテキストデータをいじる人にとっては、一度使うとやめられない。16進キーボードの時代から、長年PCと付き合っているが、こんなに便利なソフトはめったにない。
しかも安い。というか、『紙copi Lite』はフリーウェア(ようするに無料ね)なのだ。さらに便利な機能が追加されたアッパーバージョン『紙 copi』ですら、たった2,675円だよ。無料版を使ってみてよかったら、ぜひ購入することを勧める。
基本的なエディターとしての使い方以外にも、いろいろな機能を持っている。「ちょっと一杯」を一回控えれば良いのだよ(わたしの場合は)。良いものには、対価を払おう。払ってもっと便利なものを作ってもらおうよ。
唯一の欠点は、これに慣れ過ぎてしまうと、他のソフトでも、うっかり(セーブせずに終了してしまうという)同じことをやってしまって後で泣く、ということくらいだろうか…。