黒澤映画論のはずだったが

ダース・モール 歌舞伎の隈取



黒澤映画は、リメイク作品の制作を含めてハリウッド映画に大きな影響を与えた。
その代わり、黒澤映画には元ネタいただき作品も多い。両方を思いつくものだけでも一覧にしてみよう。

元ネタいただき 黒澤作品 オマージュ…他
マクベス  蜘蛛巣城   
キングの身代金  天国と地獄   
血の収穫  用心棒  荒野の用心棒、ラストマン・スタンディング 
  七人の侍  荒野の七人 
  隠し砦の三悪人  スターウォーズ(IV)、隠し砦の三悪人(ジャニ版) 
  椿三十郎  椿三十郎(森田+織田版) 

その他にも、永田町『黒澤』の蕎麦は『翁』コピーだった・・・・・などと書き始めると、また蕎麦屋の話になってしまうので、今日はやめておく。

さすが「世界のクロサワ」思い切りコピーされている。 これ以外にも、アイデアやシーンレベルでいえばいくらでもある。そういえば、『ボディガード』のケビン・コスナーは『用心棒』オタクだった。

特に、コッポラ、ルーカス、スピルバーグという売れっ子監督たちに担がれたのが大きいだろう。なぜか彼らは"時代劇"が好きなのだ。異国の異質な文化に憧れるというだけでなく、時代劇の様式美は構図にしやすいのだろう。
そもそも、ルーカスは『スターウォーズ』で宇宙を舞台した時代劇をやりたかった、というのは有名な話だ。

 ジュダイ ← 時代(劇)

これは誰もが認めている説だ。
ライトセーバーはめずらしい両手持ちの刀だ。戦い方や戦闘中の間の取り方なんて、まさに時代劇の殺陣だ。ダース・モールなんて歌舞伎の隈取そのものだ。

 クワイ=ガン・ジン ← 開眼人(かいがんじん)
 オビ=ワン・ケノービ ← 黒帯が一番
 ハン・ソロ ← (服部)半蔵
 アミダラ ← 阿弥陀如来

このあたりは、オタク話ではよく出てくる話だ。でも、

 シス ← 死す

ここまで来ると、「日本語▽△語起源説」みたいで座りが悪い。いくらでもこじつけられてしまう。

ところで、なんちゃら語起源説というとこんなのもあるよ。「英語起源日本語説(PDF)」だ。こんな"例"が載っている。

坊や(boya) boy (少年)
名前(namae) name (名前)
負う(ou) owe (負う)
たぐる(taguru) tag(引き寄せる)
疾苦(sikku) sick(病気)
場取る(batoru) battle (戦い)

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寄り道わき道大好き因果な性格。書いているうちにどんどん本題から離れて、ちゃんと黒澤映画には触れられない。でもだいじょうだよ。そのうち、ちゃんと大上段から「黒澤映画論」を書く…のだ…つもり…ではいるが…十中零点八九は…かもしれないのだ。



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